からだの声と銀の鍼

世田谷区用賀の竹内鍼灸治療院/自然の摂理に身をゆだね、心とからだを銀の鍼で紡ぎます

プチ断食と申梅(さるうめ)1

 週末、プチ断食をしてました。治療院開業以来、夕飯を食べる時間が以前より遅くなり、しかも寝るまでの時間が短いという悪循環がたたり、いろいろとまずいことになっているのを自覚していた昨今。「うーん、本格的なダイエットに入る前に、まずはデトックスから始めるか」ということで2日間、水だけで過ごしておりました。プチ断食はいいのですが、本格的なダイエットとやらは成功する気がしないという、全くもって意志の弱い私。そんな私ですが、以前に結構ハードな断食を行ったことがあるのです。

 鍼灸学校に通っていた頃のことです。2年生の春休み、4月から3年に進級し、いよいよ国家試験まであと1年。気合を入れ精神に喝!ということで、断食修行に挑戦することにしました。修行場所は成田山新勝寺の境内にある参籠(さんろう)道場。期間は2泊3日から6泊7日まで選べるのですが、参籠道場での断食修行が初めての場合は7日間は申し込めません。ということで、私は初心者が選択できる最長の5泊6日に挑みました。 

 断食ができるところは全国にありますが、ここの断食道場はその中でもかなりストイックな位置付けではないかと思われます。他のところも調べたのですが、断食中でも野菜ジュースがでたり、リラクゼーション施設が整っている場所もあります。しかし、成田山では、断食中に口にできるのは水のみ。小さなアルミの急須と湯のみを渡されて、道場の水道水(井戸水らしい)しか飲んではいけません。携帯、電子機器は持ち込み禁止。家を出るときから携帯を所持することは許されないという決まりです。私が入室の手続きをしているときにもう一人参加者がやってきたのですが、その人は勘違いをしていたらしく修行に入る前に携帯を預ければよいと思っていたようです。そのことが明らかになった途端、お世話係りの方(お坊さんではない)にものすごい勢いで怒られ、今すぐ帰りなさい!という流れになったのですが、その人はとにかく平謝りを繰り返し、やっと参加を許されていました。その時の光景があまりに強烈で、大人になってあんなに怒られるなんて……と私まで震え上がりました。他にも禁止事項はいくつもありますが、あの怒られかたを見てしまった日には「絶対にルールは守りますから!!」という心境でした。

 道場の女子部屋に案内されると、先住の方が数人いました。一人はこんもりと布団をかぶって寝ていました。そしてもう一人は帰り支度をされていました。修行明けかな?と思っていたら、なんと具合が悪くなり断食を中止して帰るということでした。前日も同じように帰った人がいるということで、私がとてつもない不安に苛まれたのは言うまでもありません。寝ていた方がむっくりと起き上がり、まるで女子部屋の長老のごとく新参者の私に教えてくれました。早くて2日、だいたい3日目に身体中の苦痛が襲ってくると。『吐き気、猛烈な頭痛、体の節々の痛み、とにかく体が重い、歩くのもままならない、等々』そして昼間はひたすら眠くなるが、あまり寝ると夜が眠れなくなり、布団のなかで長い時間を悶々と苦しみに耐えることになる…… お、お、恐ろしい。

 ここは2泊3日から参加が可能ですが、できれば断食期間は3泊4日からがおすすめ。理由は3日目は体が最悪の状態なので帰路が大変つらくなります。しかし3日間が過ぎ、苦しみを乗り越えたあとには、体がスッキリと軽くなり、頭も冴えて五感も鋭敏になり新しい自分に生まれ変われるというのです。また最終日には回復食の重湯が頂けるのですが、3泊以上の断食者にしか振舞われません。苦行明けに頂けるありがたい重湯はぜひとも食したい。

 しかしである。5泊6日、前途多難……つづく。

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